伝七捕物帳 若君暗殺

伝七捕物帳」第23話 「若君暗殺」、中村梅之助高橋長英ほか出演、斎藤光正監督、1974

時代劇専門chで伝七捕物帳日本テレビ版)の全話放送がはじまって、もう一ヶ月以上。160話あるので、週5話放送のペースは当然なのだが、ついていくのがだんだんしんどくなってきた。もちろんDVDに落として後でゆっくり見ればいいのだが、それをやるとだんだん見ない話がたまるかも、という強迫観念で、DVDに落としながらHDDから消すのは見た話だけにしている。しかし見るペースが放送からどんどん遅れている。明らかに毎日1話ずつ見る時間はない。この辺で放送ペースに見るのを合わせようという無謀な考えは捨てた方がいいかもしれない。

この話は脚本が池田一朗、監督斎藤光正という組み合わせなので、さすがによく出来ている。学者と易者が原因不明の突然死するのだが、死因をめぐって早瀬市之進と伝七が対立し、遠山様(この回は奉行が出てくる)の裁定を仰ぐことに、という出だしに緊張感がある。そこから、田村藩三万石のお家騒動が浮かんでくるのだが、登場人物の正体を明かさないままで話が進み、少しずつ正体を明かした上で最後に悪役を出していく手口はさすが。若君暗殺への話の盛り上げ方も上手い。池田一朗の筆はさえている。

ゲストは田村藩の身分を隠した腰元に葉山葉子、家老に富田浩太郎、江戸屋敷の老女に幾野道子といった人々で知らない人たちだが、みな上手い。