牡丹と薔薇

牡丹と薔薇」、大河内奈々子小沢真珠ほか出演、中島丈博脚本、東海テレビ放送、ビデオフォーカス、2004

このドラマ、本放送が話題になっていたころは当然ながら見ることができず、ファミリー劇場で再放送されていたものを録画してようやく見終わった。ファミ劇の再放送も一日2話ずつ、月曜から金曜まで放送していたのでなかなか見る時間がとれなかったのだ。
しかし見る時間さえあれば、一挙に見られる。めちゃくちゃなハイテンションが最初から最後まで続く。展開はあっちこっちに暴走し、まったく読めない。役者は見ていておもしろい(小沢真珠は特に)が、そんなに上手な人は見あたらない(峰岸徹はまあうまいが)。台詞はいちいちツッコミたくなる変なものばかり。それでも集中を切らさずに見ていられるのは中島丈博の脚本の力。本放送時に伝え聞いていたのは、台詞のおかしさや役者の斜め上を行く演技の話ばかりで、脚本のおもしろさという肝心なことは知らなかったのだ。また、こんな話で最後はどうやって収拾をつけるのかと思っていたら、結末には強引に納得させられてしまった・・・。
中島丈博といえば、「草燃える」「春の波濤」(これは現在再放送中なので見てます)「炎立つ」「元禄繚乱」の大河ドラマ、「祭りの準備」「赤ちょうちん」「津軽じょんがら節」ほかの映画、それに本作や「真夏の薔薇」(これがいま非常に見たいのだ)ほかの昼ドラだが、やはり昼ドラが一番やりたい放題やっていていいと思う。「偽りの花園」「麗わしき鬼」は見ていないのだが、ぜひ見ようという気になった。「牡丹と薔薇」は見ては消していたのだが、今ではちょっと後悔。DVD-BOXが出ているようなので買ってしまうかもしれない。
劇中で流れる「牡丹と薔薇は~どちらがきーれーいー♪」という、例の変な挿入歌が頭にこびりついて離れない。最初は単に変な歌だと思っていたが、見終わった今では歌詞を全部覚えてしまった。催眠術みたいな歌である。恐ろしい。