封鎖作戦

「封鎖作戦」、トレヴァー・ハワードリチャード・アッテンボローほか出演、コンプトン・ベネット監督、イギリス、1952

古い戦争映画。アメリカがまだ中立状態だった時期にイギリスに供与された50隻の旧式駆逐艦の1隻のおはなし。最初はトラブルと不満だらけだったボロ船が戦闘で鍛えられ、立派に武勲をたてるというもの。昔はこういうストレートな戦争映画をよく見たが、ひさしぶりに見られてうれしい。艦長のトレヴァー・ハワード軍紀には厳格、しかし部下には慈愛をもってあたり、有能で失敗の責任は黙ってとる、という軍人の鑑のようなキャラクター。顔のつくりがいかにも指揮官という感じ。最後は船に時限爆弾を積んで敵のドックに突っ込んで爆破という特攻作戦になるが、ここの特撮は時代のせいかちょっとしょぼいのがざんねん。ジェリー・アンダーソンがいれば・・・。まあ映画全体の雰囲気のよさで、その点は帳消し。いかにも戦後まもない時期の映画という感じの、悲しい場面を乗り越えて最後に勝利をつかむという王道パターンがいい。日本映画だとだいたいパターンの順序が逆になってしまうのだ・・・。