眠狂四郎人肌蜘蛛

眠狂四郎人肌蜘蛛」、市川雷蔵緑魔子ほか出演、安田公義監督、大映、1968

シリーズ第11作。冒頭からまた黒ミサのシーン。で、自分も黒ミサで犯された女の子だという兵庫(寺田農)が出てきて、狂四郎みたいになりたいなりたいとやたらうるさい。寺田農が若いのでびっくり。で、今度の敵役は、またまた家斉の子、土門家武(川津祐介)、紫(緑魔子)兄妹。この兄妹はまたいままでにましてイカレている。特に緑魔子は見た目から怪しさ全開。家武は紫に道ならぬ劣情を抱いていることになっていて、とにかく人を毒矢で狙ってごきげんというとんでもない奴。
で、紫は兵庫を人質にとって狂四郎を釣ろうとし、それに嫉妬する家武がまたまた狂四郎を狙い、人がバタバタ死ぬ。らい病を装った刺客とか(人三化七の顔で、台詞ではっきり「らい病」といってる)、家武の毒矢(これが当たってしまい狂四郎はえらいことに・・・)、紫仕込みの罠屋敷等々、仕掛けは豊富。台詞でもきちがいきちがいと連呼していて、すがすがしい。最後は例によって狂四郎以外はほぼ全滅して終わり。しかし緑魔子は死んで当然とはいえやはり惜しい。この狂いっぷりは常人にはまねできない。