人間魚雷 あゝ回天特別攻撃隊

「人間魚雷 あゝ回天特別攻撃隊」、鶴田浩二松方弘樹ほか出演、小沢茂弘監督、東映、1968

東映やくざ映画の主力が総出演。まあ時期的に言えば当然ですが。「仁義なき戦い」とも相当出演者がかぶっている。やくざ映画の常連でない人でも、志村喬近衛十四郎(親子出演だ)、藤山寛美ほかたくさん出ていて、豪華な配役。スタッフは調べて見ると主にやくざ映画に関わっていた人が多いようだ。
内容は、「海軍」なんかとはまるっきり違って、軍人精神が注入されまくっているような映画。鶴田浩二扮する大尉が人間魚雷の開発案を出し、無理やり軍令部総長のところまで面会にいって強引に回天開発を承認させる。いや、それはお話でほんとは上層部の主導で開発されたんでしょ、てなことをいうと即ビンタが飛んできそうな勢い。で、鶴田浩二は回天の最初の訓練航海中に事故であっさり死亡。霊となって回天隊を見守り続けるのであった。で、いろいろあった後、松方弘樹らが乗る回天は敵泊地攻撃のため出撃するのだが、潜水艦のセットは出番が少ないのに、わりときちんとつくってあって感心。しかし戦果が正規空母3、戦艦2撃沈と記録されているって、それはないんじゃないの?実際に沈んだのは油送船1だったわけで。