ファントマ危機脱出

ファントマ危機脱出」、ジャン・マレールイ・ド・フュネスほか出演、アンドレ・ユヌベル監督、フランス、1964

やっとファントマの一作目を見られた。ファンドールは「ファントマなどいない」という記事を書いてファントマを怒らせ、、ファントマの基地に誘拐されるが、ファントマの秘書ベルサム夫人の嫉妬心を煽って恋人のエレーヌとともに逃がされる。ところが逃がされた時の車のブレーキは壊されていて、山道をまっさかさまにドライブする羽目に。一方ファントマはファンドールやジューブ警部に化けて悪事のやり放題。二人を留置場から逃がして捕まえるが、警察に追われるうちに車が事故。逆にファントマはファンドールとジューブ警部に追われる展開に…、と展開がむちゃくちゃスピーディで飽きない。
今回のガジェットは、ファントマの秘密基地と潜水艦。しかしそれよりも見所は、車、バイク、列車、ヘリコプター、モーターボート、ゴムボートと次々と乗り物を乗り継いで続けられる追跡劇。「電光石火」以後で使われている追跡の音楽が今回はまだ出てこないのがざんねんだけど、速度感はファントマ三部作の中でもこのお話がいちばんきわだっている。ジューブ警部はまぬけぶり全開。これでなぜ「電光石火」の冒頭で、レジオン・ドヌール勲章をもらえるのかふしぎ。警部の太っちょの部下、ベルトランもナイス。