メゾン・ド・ヒミコ

メゾン・ド・ヒミコ」、オダギリジョー柴咲コウ主演、犬童一心監督、「メゾン・ド・ヒミコ」製作委員会、2005

ヒミコと呼ばれたオカマ(田中泯)は引退後、オカマたちの入る老人ホームをつくる。そこに自分と母親を捨てたオカマの父親を憎む娘の柴咲コウが、父親の現在の愛人で老人ホームで働くオダギリジョーに連れてこられるというお話。柴咲コウオダギリジョーはデキてしまいそうになるが、結局デキない(この未遂のラブシーンは非常にエロく、よくできている)。柴咲コウはなんでこんなにブサイクなんだというくらいブサイクだが、乱暴だが微妙な役によくはまっている。父親の田中泯は末期ガンで死にかかっていて、あまり演技らしい感じではないが存在感がある。金がなくなって閉鎖寸前のホームでオカマたちが静かに音楽会をやっている場面はちょっとじんとする。オダギリジョーはきれい。老いたオカマたちのかつての美しさを吸い取った花。