青春の殺人者

青春の殺人者」、水谷豊、原田美枝子主演、長谷川和彦監督、ATG、1976

初めて見たのはいつだったか、もう思いだせない。たしか学部学生のときだったか。水谷豊のいきあたりばったりの果てのせっぱつまったさま、原田美枝子のアホっぷりもよいが、やはり市原悦子の鬼のような形相が忘れられない。いまとほとんど顔が変わっていないような感じがするところも気味がわるい。成田空港反対運動の検問なんかもでてきてなつかしい。
この手の「追い詰められてる青春もの」は、いつのまにかさっぱりなくなってしまったみたいだが、どうなっちゃったのだろうか。あいかわらず親はばんばん刺し殺されたりしてるのだが。それともヒッキーに比べて、外向的なキチガイはあまり現実感のないものに映っているのだろうか。
たしかにこの映画に出て来るキチガイはみな単純ではっきりしていていいなあ。