雑兵物語

「雑兵物語」、勝新太郎船越英二主演、池広一夫監督、大映、1963

このころとしてはめずらしいマンガ原作の映画。戦国時代、銭で徴発される百姓どもが主人公のドタバタ喜劇。役者は、ほかに柳家金語楼藤村志保ミヤコ蝶々、毛利郁子、漫画トリオ(!)ほか、けっこう盛りだくさん。
しかし肝心の映画はまったくおもしろくない。笑わせる部分がことごとくすべっており、最後に主人公たちが仲間を助けにいく、ちょっとヒューマニティの入ったエピソードもクサくて見ていられない。勝新太郎も走り回っているが空回り。脚本が悪いのかとも思うが、書いているのは小国英雄だし、なんでこんなにつまらない映画になってしまうのか不思議。「戦国野郎」がいまでもよく語られるのに対して、こっちはまったく話題にならないことに納得。