忍びの者 新霧隠才蔵

「忍びの者 新霧隠才蔵」、市川雷蔵田村高廣主演、森一生監督、大映、1966

忍びの者シリーズ七作目。時代はまた五作目終了時、つまり大坂夏の陣直後に戻り、主人公はあいかわらず霧隠才蔵。しかし、真田父子は死んだことになっていて、六作目とは別の設定になっている。で、霧隠は伊賀忍者の一党として家康への復讐を企てるが、家康の側も武田氏に使えた風魔一党(って、風魔って北条の配下じゃなかったっけ?)を雇い、忍者対忍者の熾烈な戦いが。しかも伊賀一党の内部に裏切り者がいて、霧隠らは次第に追い詰められていく、というお話。
忍者集団同士の戦いという設定はなかなかいい。風魔の頭領、大十郎に扮する田村高廣がしぶくてかっこよし。しかし肝心な場面では風魔はあっという間に霧隠一人にやられまくる、というところはまあしょうがないか。家康は自然死するのだが、霧隠は、「秀忠も、風魔大十郎も、徳川を根絶やしにするまでは戦いは続く」みたいなことをいっている。うーん、あなたたちだけでそれはちょっと…。