忍びの者 続霧隠才蔵

「忍びの者 続霧隠才蔵」、市川雷蔵主演、池広一夫監督、大映、1964

前回から話は続いていて、夏の陣の敗戦から逃れて島津へ走る真田親子と霧隠才蔵。途中で大助はやられてしまうが、なんとか幸村と霧隠は薩摩へたどりつく。しかし、櫓一丁の小船で大坂から薩摩?いきなり家康は小沢栄太郎になってるし。
薩摩についた二人は種子島で生産されている新式鉄砲の秘密を探り出し、それをネタに鉄砲を手に入れて諸大名を糾合して兵を挙げることを企むのだが…。霧隠は種子島が明と密貿易している祥子を探り出すがすでに時遅し、家康の使者崇伝の命令で幸村は江戸に差し出されることになる。霧隠は幸村の護送隊を一人で全滅させるが、かんじんの幸村は駕籠の中で自害。もう霧隠は意地になって家康暗殺に必死。家康の古傷に毒を入れて結局命を奪うが、臨終の家康から「馬鹿め、もう徳川の天下は磐石。いまさらワシの命をとってもどうにもならん」と説教されるという始末。忍術はかっこいいけど、もう時代は忍者のものではなくなっていたのでした、というお話。しかしこのシリーズ、あと三作あるのだが、こういう終わり方でこの後どうするのだろうか。藤由紀子はこの映画で初めてみた女優だが、きれいな人。妹役で藤村志保がまた出ている。とにかく頭が混乱。