忍びの者 伊賀屋敷

「忍びの者 伊賀屋敷」、市川雷蔵八千草薫主演、森一生監督、大映、1965

忍びの者シリーズ六作目。冒頭、霧隠が出てくるがいきなり松平伊豆守の行列に切り込んだあげく、自害。霧隠に子どもがいた(妻はいつできたんだ??)という設定で、市川雷蔵は二代目霧隠才蔵ということで登場。舞台は由井正雪の乱なので、こういうことにせざるを得ないようだ。
霧隠は、あいかわらず徳川への復讐復讐というわけで、由井正雪をたきつけて乱を起こさせようとする。服部半蔵→筧十三→服部半蔵伊達三郎はこんどは由井方の浪人、金井半兵衛として出てくる。ややこしいなあ。伊豆守は山形勲。カッコイイ。由井正雪鈴木瑞穂でこれも決まっている。しかし八千草薫はお姫様役はともかく、およそ忍者っぽくは見えない。口調もぜんぜん忍びには聞えない。うーん。終わりのところでほんとの悪者が明かされるが、どうもスカッとしないなあ。というか、あくまで忍者は雇われ者という当初の設定が崩れた後で、仇討ちだなんだと言い続けることにムリがあるような気がするが…。