兵隊やくざ大脱走

兵隊やくざ大脱走」、勝新太郎田村高廣主演、田中徳三監督、大映、1966

兵隊やくざシリーズ第五作。有田と大宮は国境沿いの別の部隊にもぐりこむが、もちろんこちらも玉砕覚悟。そこに逃げ遅れた慰問団の親子がやってくる。娘役の安田道代がかわいい。で、当然部隊のろくでもない准尉と軍曹が最後の避難列車に乗せることを条件に、安田道代を犯そうとする。で、安田道代にほれている大宮にボコボコにされる。准尉と軍曹に報復されて危うく死にかける大宮は部隊長の命で、親子を駅まで送って帰ってくると部隊は全滅。あいかわらず生き残った有田といっしょに、共産ゲリラの貯蔵庫から、将校の制服を手に入れて将校に化け、別の部隊にもぐりこむ。するとそこには因縁の青柳憲兵軍曹がいました…というようなお話。
当時は「共産匪」といっていたはずだが、劇中で「ゲリラ」といっているのは、もう通じない言葉になっていたということか?安田が出てくる前半と、青柳軍曹の成田三樹夫が出てくる後半に話が分割されてしまい、まとまりのない展開になってしまっている。特にせっかく成田三樹夫を出しているのに、あまり使わないままで殺してしまうのは惜しい。脚本はシリーズを通して書いている舟橋和郎だし、監督は田中徳三で、悪いスタッフではないはずなのだが…。