ラストキング・オブ・スコットランド

ラストキング・オブ・スコットランド」、フォレスト・ウィテカージェームズ・マカヴォイ主演、ケヴィン・マクドナルド監督、アメリカ、2006

医学部をでたばかりのギャリガンが医療奉仕のためにウガンダに出かけ、ひょんなことからアミン大統領の側近となっていろいろととんでもない目に合う、というお話。主人公はあまりに青臭く、かつおバカさんで、中途半端。まあそれがアミンの周りにいる人々やのんきな欧米人の戯画になっているわけだが、ちょっとどうかと思う。それに対して、イディ・アミンを演じるフォレスト・ウィテカーは怪演。カリスマと狂気が同居するアミンが化けて出たような感じ。昔見た"Amin, the rise and fall" (「食人大統領アミン」)よりずっといい。と思っていたら、今年のアカデミー主演男優賞なのだそうで、納得。
で、なぜ今頃アミンの映画?と思っていたら、アミンは2004年に亡命先のサウジアラビアで亡くなったとのこと。これはこの映画ではじめて知った。畳の上で死ねたわけで、死に際がハッピーだったかどうかはともかく、運のいいことだと思う。こんな映画もつくってもらっているし。
どうでもいいが、ギャリガンがウガンダにきた時の同僚医師の妻で、ギャリガンと浮気しそうになる役で「Xファイル」のジリアン・アンダーソンが出ていた。老けてるなあ。まだぎりぎりいい女だが。時間の残酷さを実感。