エスケイプ/アブセント

絲山秋子エスケイプ/アブセント』、新潮社、2006

絲山秋子の新刊。といっても出たのは去年の暮れ。きっと図書館に入るだろうとおもって、待っていた。ごめんね、絲山秋子。そういえば、もうじき新刊が出るそうだ。内容は、元過激派活動家の「おれ」が活動家をやめて京都に「卒業旅行」にいく話。インチキ神父のキャラクターがすがすがしくてよい。川端五条(「五条川端」とはいわないような気がする)にビジネスホテルなんてあったっけ?いつものとおりすっきりした話だが、もうちょっとボリュームがほしいような気がする。え、これで終わりなの?という感じで終わってしまった。「アブセント」のほうは「エスケイプ」と対になっている話なのだが、こっちは「エスケイプ」以上に、どうも短すぎて味わうにはたりない。次の新刊に期待、かな。