華麗なる一族

華麗なる一族」、佐分利信仲代達矢京マチ子主演、山本薩夫監督、東宝、1974

これも最初に見てからもう15年ほどたっていると思う(公開時に大ヒットしたことは覚えているのだが、その時は見てない。ちなみに吉本新喜劇で「失礼なる一族」というパロディをやってた)。現在放映中のテレビ版も見ているので、引き比べて見るといろいろ面白い。やはり佐分利信の存在感はたいへんなもので、あの野望ギラギラ、悪の権化のような万俵大介をここまで体現できる俳優は他にない(北大路欣也はそれでもよくやっていると思うが)。それに仲代達矢。上手な人は昔から上手。キムタクではここには及ばない。後は、配役が豪華なので、脇役端役でもひとりひとりのキャラが立っている。妾の京マチ子、娘婿の田宮二郎、大蔵大臣の小沢栄太郎、大同銀行頭取の二谷英明、専務の西村晃。みんな見ていてワクワクするほどハマっている。3時間20分を超える尺もあきさせない。こちらはテレビ版と違って、原作に忠実に作っているのだが、万俵鉄平の最期とドラマ全体の終わりは、テレビ版のほうではどうするのだろうか?