空前絶後のオタク座談会2 ナカヨシ

岡田斗司夫山本弘空前絶後のオタク座談会2 ナカヨシ』、音楽専科社、2002

岡田、山本がゲストを招いて鼎談したシリーズの二冊目。鼎談のゲストは、特撮考証の伊藤秀明、声優のかないみか、アニメ監督の原恵一、作曲家の渡辺宙明。おもしろかったのは伊藤と渡辺の章。読んでみて確かにこういう本は、一種の「考古学」だと納得。わからないことが知りたい、知りたいから調べる。これはどの分野でも基本だし。特にサブカルチャー分野のものは消費されるとあっという間に製作過程は消えてしまうから、そこに興味がある人はこうやって現場の人に聞きにいくことが必要になる。あと渡辺宙明との鼎談で、普通の映画やドラマの劇伴音楽や主題曲は非常に人気があるものでも時間がたつと忘れ去られていくのに、アニメや特撮についてはいつまでもファンがついて大事にされ続けるという指摘がされていることにはなるほどと思う。そういうことは各分野で「名曲」とされるようなものでしか起こらないので(もっともこっちは寿命がはるかに長いけど)、子供の時期の刷り込みはたいへんな影響があるということを改めて実感。