書く女

二兎社公演「書く女」、作、演出永井愛、出演、寺島しのぶ筒井道隆ほか、世田谷パブリックシアター

樋口一葉のお話。二幕物。最初のほうはダラダラしてるなと思ったが、二幕目の後半、一葉の晩年のあたりからはぐんぐん緊張感が高まってきてよい芝居になっていた。出ている役者は寺島しのぶほか、みなうまい(それにしては寺島しのぶはせりふを一再ならずとちっていたが)ので、それはいい。しかし日清戦争前後の話で、登場人物がやたら反戦みたいな台詞をしゃべるのはどうか。史実がどうだったのかはよく知らないが、作者の政治的嗜好を関係ない芝居に持ち込まれるのはあまりうれしくない。
後、二幕で3時間はやっぱり長い。なんとか2時間ちょっとにまとめてほしい。3時間舞台に集中するのはかなり気力がないと無理ですわ。