日本経済新聞社編『
北朝鮮クライシス』、
日本経済新聞社、2006
今年7月の
テポドン発射騒動についてまとめた本。分析というよりは、取材した情報を取り急ぎまとめて出したという本だが、こういう本は鮮度がかんじんだから、2ヶ月経たずに出版されたことの意味はある。比較的おもしろく読めたのは、日本政府の初動態勢を追いかけた1章と、
安保理の攻防、特に中国の反応について書かれた3章か。しかし韓国政府の対応がここまで出遅れているというのは、
アメリカが韓国軍に情報を回していないのか、韓国政府が単に事態を軽視しているのか、韓国軍の態勢がなっていないのか、いずれにせよ、韓国は完全に事態に取り残されている。