「性愛」格差論

斉藤環酒井順子『「性愛」格差論』、中公新書ラクレ、2006

精神科医斉藤環と「負け犬」酒井順子の対談本。タイトルどおり、最近の格差論をパロった性愛についてのいろんな事柄がネタにされている。内容は非常におもしろかった。特に、「ヤンキー」「腐女子」といったよくわからない分野について、ズバズバわかるように語られていて、ためになりました。また「本章の基本文献」というのがあげられていて、これもいかにもフムフムという感じでためになる。自分が知らない分野のものも読んで見なきゃ、という気にさせられる。何よりいいのは、対談している二人の突っ込みと受けがとてもきれいに決まっていることで、読んでいて心地いい。最近出色の一冊。