うつうつひでお日記

吾妻ひでおうつうつひでお日記』、角川書店、2006

吾妻ひでおの「失踪後日記」。帯に「何もしてません 事件なし、波乱なし、仕事なし。読書と坑うつ剤(ママ、帯で誤字はまずいんじゃないの)と貧乏の日々」とあるが、そのまんま。まあふつうはうらやまれるような生活とはいわれないだろうが、いいなあ。生活ができないレベルの収入というのは困りそうだけど・・・。それに本人としてもぜんぜん楽しくはなさそうだけど。

本はとてもよく読んでいる。「自分にとっては読書は現実逃避」といっているが、そんなところにも親近感を感じる。麺類大好きなところも。ほとんどヒッキーの手前の生活だが、家族がいるのにこういう生活ができるというところもいいと思う。あとがきで「失踪日記」発売以後の騒動が書かれていて、それがオチのようなものになっているけど、そこがほのぼのとした終わり方になっていて、また、いい。