雨の降る日曜は幸福について考えよう

橘玲『知的幸福の技術』幻冬舎、2009


2004年に出た「雨の降る日曜は幸福について考えよう」を改題した本。全半部分は、もとは日経日曜版の連載で、資産選択や資産形成についての内容が中心。

後半部分は、政策論、正義論のような内容。著者のリバタリアニズムがフルに出ている。こっちのほうがおもしろい。新聞連載には向いてない感じだが。

もと連載には、「日曜日に自殺の話を読まされるのは気分が悪い」「(保険営業)の自分は誠実に仕事をしている(保険は消費者を騙していない)」というような抗議が来たと書いてある。いちいち自分の気分が悪くなったから抗議する方も暇な話だが、いちいち皮肉っぽい、しかし気を使った応答をしている著者はエライ。