防衛フェリー

「防衛フェリー ~民間船と戦争~」


民放局がたまにやる困ったドキュメンタリー。制作は名古屋テレビ

内容は、防衛省が借り上げている民間フェリー(ナッチャンWORLD)と戦時中の徴用、湾岸戦争時に政府が米軍の物資輸送のために契約した民間船の問題を結びつけるというもの。

要するに、「民間船を防衛省が借り上げると、戦時徴用と同じことになり、危ない」と言いたいのだが、借り上げと徴用は違うのだし、現実にナッチャンWORLDの運行は予備自衛官がしているので、船の所属は民間だが、船員は民間人ではない。湾岸戦争時に政府が契約した船の問題も、これと同じ問題だと言い切るには無理がある。

民放テレビの取材力など所詮そのレベルなので、ただの連想ゲームにすぎず、どこが同じでどこが違うのかという分析ができていない。これが「地方の時代」映像祭2017優秀賞受賞というのだから、困った話。取材力もないのに、適当な番組を作っても意味ないと思うが・・・。