ねほりんぱほりん 少年院経験のある夫婦、消せない過去との闘い

ねほりんぱほりん」、「少年院経験のある夫婦、消せない過去との闘い」NHKEテレ、2017.10.8


この回は、シーズン2の初回。それにしても、少年院入りしていた夫婦とは。夫は、35歳、逮捕歴15回、少年院2回、妻は30歳、逮捕歴1回、少年院1回。見た目はきちんとしているそうで、現在は更生、2人の子供と生活。

夫が不良になったきっかけは、「先生に反抗して、はじめて友達に認められ、その後、そっち方面でどんどん成長」。妻は、「保育園時代から万引きを繰り返し、母子寮で生活。16歳で少年院送致」。

夫は、「年少(少年院)上等」と言っておきながら、裁判官から処分を言い渡されたら泣いたというふざけた話。犯罪はバイク泥棒。少年院生活は、7時起床、9時就寝。学科と自習で埋め尽くされ、友達は禁止、笑顔もダメ。そんなところで作る友達はろくなことにならない。

少年院は全国52箇所、年間3000人入院。ほかの少年院入所者にインタビューが、「いちばんつらいのが私語禁止。トイレットペーパーの手紙とか、口パクでコミュニケートしていた」。笑ったら懲罰房なので、わざと他人を笑わせて懲罰房に送ることもある。

傷害罪という別の人は、少年刑務所。こっちは重大犯罪。こちらは「地獄、奴隷みたいな生活。先に入っていた者が先輩で、命令は絶対、いじめの嵐」。

夫にインタビューが戻り、出院した後、すぐに不良に逆戻り。金庫泥棒で、2回めの少年院。2年はいっていた。本物の不良になるには頭も良くないといけないと思い、新聞を読んだり、フランス語を勉強したりした。しかし、出院した後はまた逆戻り。ヤクザの舎弟になった。

妻は、2回めに行った工場で、不良仲間から社長に昔のことを密告され、男遊びにハマっていたところを今の夫と出会った。両方、身体に入れ墨があったのですぐわかったという。

夫が24歳のときに妻が妊娠。それをきっかけに更生。抜けようとしても簡単にいかないので、置き手紙をして、夜逃げ。初めは、車中生活だが、妊娠中でも働かないといけないので、夫は居酒屋バイトに応募、しかし失敗。車を売ってアパートを借り、就職。しかし完全歩合制の仕事しかない。親戚にお金を借りて出産。

しかしそれだけで生活を立て直せるわけではなく、「車に乗りたかったら、借金」というようなもの。不良文化から抜けるのは簡単ではない。妻は一時離婚しようとして、家を出たが、それで夫が生活を切り替えられて、2年間たって、もう一度妻のところに行って、頼み込んで復縁。

犯罪者の更生がここまで難しいとは。逆にここまで来て、よく立て直せたと思う。こんな例は本当にまれなはず。それでも、今でもヤクザ映画は好きだと言っている。