帰ってきたウルトラマン 6話

帰ってきたウルトラマン」6話、「決戦!怪獣対マット」


ウルトラマンはあっさり撤収。郷秀樹はひっくり返っていたところをマットに拾われるのだが、アキは重傷で助け出されて入院。病室に郷と坂田が見守っているところに、南と上野が来た。上野はマットに戻ってくれというが、アキの看病がしたいから戻らないという郷。これ、もう辞めているとはいえ、職務放棄。ハヤタやダンはこれは絶対言わなかっただろう。

結局MN爆弾は効かず(そもそも、当たってないんですが)、長官の命令はスパイナーで怪獣吹きとばせというもの。スパイナーは小型水爆並みということになっていて、実際に広島の被爆直後の写真が映るので、核爆弾の暗喩。加藤隊長は、長官の作戦を批判したり、マットの隊員が隊長をかばったり、組織としてはめちゃくちゃなマット。

加藤隊長の新作戦というのは、怪獣に接近して麻酔弾を撃ち込むという、全然効果が期待できないもの。MN爆弾が効かないものに、麻酔弾が効くという根拠がわからない。「動いているものに当たるわけがない」という長官と参謀のもっともなご意見に、「10mまで接近して撃ちます」という無茶作戦。10mまで近寄れば撃つ前にマットは踏み潰されるでしょ。岸田隊員が隊長の作戦を擁護するので許されてるが、長官も甘いわ。

しかもこの作戦、ツインテールには当たってるけど、グドンには麻酔弾当たってない。これでは解決にならないし、グドンどうするの?結局、郷が飛び込んでウルトラマンになって解決。よかったよかった。

子供の時には納得していたが、いろいろひどいなー。しかし、これで、「シン・ゴジラ」は、この5話、6話のリメイクだということがわかった。この話の穴を埋めると、ほぼシン・ゴジラ。アキの入院関係のエピソードがないというだけ。

帰ってきたウルトラマンは、郷とアキの恋愛関係が前提になっているのだが、子供にはこれがわからなかった。しかし、怪獣との戦争と、主人公の恋愛、この作品ではあまり相性がよくないような気がする。上原正三は、戦争色を薄めたかったのかもしれないが、それをすると、戦争ものとしてはつまらなくなる。この作品、何作かはいいけど、この感覚で、怪獣ドラマを作っていたのだから、どうにもならなくなるのは仕方がない。