ドキュメント72時間 都会の小さいお葬式
「ドキュメント72時間」、「都会の小さいお葬式」、NHK総合、2017.4.21
遺族もしっかりしていて、取材にはきはき答えている。遺体の化粧まで映している。化粧していると、眠っているのと変わらないように見える。
火葬場が混んでいるので、納棺から火葬まで数日かかる。その間は遺体に会って良い。霊柩車のドライバーというおじさんが話していて、病院から斎場までの間にかならず自宅を回ってあげるという。いろいろ気を使っている。
斎場のしごとは、病院から電話がかかってくるところから。このビルの中で、事務から火葬場に運ぶまでの仕事は全部やる。警察からの電話で、死因不明の遺体を検死のために搬送することもやる。
夫が亡くなったという奥さんは、まだ受け入れられてないといろいろ訴えている。気持ちの始末のついている人と、いない人と、はっきり分かれている。15年入院していた奥さんが亡くなったという人は、認知症なので、奥さんに会ったことをすぐ忘れてしまい、そのたびに遺体に面会に来ている。これはこれでかわいそう。
どっちかといえば、夫をなくした人より、妻をなくした人の方がより落ち込んでいるような感じがする。こればっかりは個人差かもしれないが。
離婚した夫が亡くなった元妻という人がいた。元夫の身内がいないので、葬儀の準備を頼まれたという。これは本人も困るだろう。それでも子供は、亡父に感謝している。
通夜もここでやっており、取材スタッフも酒をすすめられている。ちゃんと泊まるところもあって、ここで最後の別れを済ませられる。
3日間で、取材した家族は12組。この葬儀はけっこういいかもしれない。