団地妻 昼下りの情事

「団地妻 昼下りの情事」、白川和子、南条マキ、浜口竜哉ほか出演、西村昭五郎監督、1971


日活ロマンポルノがリブートだかなんだかで、昔のロマンポルノ作品が流れている。これがロマンポルノ第1作。

主演の白川和子、美人じゃないけど、魅力はある。この頃はもうベテランなので、演技もできてる。

びっくりしたのは、この詰め込みまくったストーリー。尺は1時間3分くらいしかないのに、口を開けている間に話が大展開。もう笑うしかない。

「団地妻」の律子=白川和子は、部屋でオナニーしていたはずが、いきなり昔の知り合い?=桐村に呼び出されて、あっさり浮気。そこになぜか隣の部屋の奥さんが居合わせてホテルに入るところを写真にとられてしまう。

それをネタにして、コールガール組織のメンバーにされてしまう律子。さっそく仕事に全力で、金を稼ぐ。買っているのは社長さんだが、いくら払っているのか。組織の取り分は20%だって。すごく良心的。

しかし、そんな律子の夫は仕事で煮詰まっていて、取引先の接待に組織を利用。取引先の社長さん、「陸軍中野学校 竜三号指令」のスタイナーこと、ポール・シューマンだ。さんざん、律子をいたぶって、支払いは夫。ああっ、いきなり律子と夫は、ラブホテルの部屋で金の支払いでハチ合わせ。破滅・・・。

破滅はこのくらいではすまなかった。律子は、コールガール組織の隣りの奥さんとモメて、いきなり絞め殺す。そういうキャラだったのか。その後、なぜか最初の浮気相手、桐村の部屋に突入。「わたし、人を殺してきたの」。桐村は動揺を見せずにいきなり律子と再戦。

桐村と律子は、「遠いところへ行こう」と車でドライブ。しかしただのドライブではなく、全裸セックスドライブ。前を見ていないのであぶないよ、と思っていたら、車は崖から転落。終わり。

第1作だから、がんばって詰め詰めにしたのね。脚本は、ロマンポルノの職人作家、西田一夫。