大乱戦

「大乱戦」、ルイ・ド・フュネスイブ・モンタン出演、ジェラール・ウーリー監督、フランス、1971


ルイ・ド・フュネスの時代ものコメディ。舞台はスペイン。時代は見たところ、17世紀?16世紀くらい?銃がほとんど出てこないので、そのくらいか。登場人物はフランス語しか話さないのだが、ルイ・ド・フュネスって、もともとスペイン出身の人なので、これでいいという話。

ルイ・ド・フュネスは、強欲なサリュスト公。あまりに悪事が過ぎて、王妃から大臣の地位を取り上げられ、修道院に隠棲することを命じられてしまう。しかし、そんなことでくじけるサリュストではなく、従僕のブラーズ(イブ・モンタン)を甥のセザール伯に仕立てて、王妃を誘惑させて復権をはかる。しかし、そこに国王暗殺を企む陰謀団がからみ、話はどんどんややこしいことに。

イブ・モンタンは従僕ということになってるが、貫禄ありすぎだし、かっこよすぎ。モテモテだし。まあ、セザール伯ということにされると、国王と王妃に寵愛されて、あっという間に地位が逆転してしまう。

音楽はミシェル・ポルナレフが書いている。半分西部劇っぽい。変な感じだが、客にとっては19世紀のアメリカも、16世紀のスペインも同じ?

話がそんなにおもしろいかというと、これは微妙。ファントマのほうがよかった。ルイ・ド・フュネスは主役だが、悪党なので、最後はアフリカに奴隷として売り飛ばされて終わり。話がつまらなくても、ルイ・ド・フュネスが変な服で暴れているだけでも見る価値はある。逆にイブ・モンタンは食われてる。