黄金バット(1966映画版)
「黄金バット」、千葉真一、山川ワタルほか出演、佐藤肇監督、東映、1966
これは珍作。黄金バットの映画化第2作。第1作は1950年製作だが、そっちとはぜんぜん関係なく、1967年放送のアニメ版のためのパイロット版みたいなもの。とはいえ、こっちは実写なので、かなり違うテイスト。音楽はアニメ版と同じなので、その点は味わい深い。
黄金バットの造形はアニメ版とだいたい同じだが、アニメだと気にならないドクロのマスクは実写だとかなり変。もっと変なのは、敵のナゾー。これは人間が変な布をかぶっているだけ。あかんでしょ。
しかも、ナゾーの部下に「ケロイド」というのがいるが、これ、単に顔がやけどだらけの男。よくこんなものが映画でできたなー。ウルトラセブン12話事件より前は、こんなことができたのだ。
特撮やセットは、涙が出るレベルでしょぼく、本当の子供だまし。ナゾーの戦艦はスケール感皆無。ナゾーが地球を滅ぼすために呼び寄せた惑星イカロスを超破壊光線砲で吹き飛ばせという話だが、こんなおもちゃみたいな光線砲で、惑星吹き飛ぶのか?これはいくら子供でもがっかり。ナゾーは、下半身が円盤につながっているのに、いきなりどこかに消えちゃうし。