セーラー服と機関銃 [完璧版]

セーラー服と機関銃」 [完璧版]、薬師丸ひろ子渡瀬恒彦ほか出演、相米慎二監督、キティ・フィルム、角川春樹事務所、1981


続編がおもしろかったので、オリジナルも見た。いまどき、昔の映画はすぐに見られるからべんり。

こっちは、完全に薬師丸ひろ子映画。ちゃんとミステリーになっているが、ヤクザ映画としての側面はその分薄いか。薬師丸ひろ子は、最後まで女子高生で、ヤクザの親分ではない。

驚くのは、その主役の薬師丸ひろ子がわざわざブサイクに撮られていること。この変なショートヘアは何なの?しかも、顔がアップになる場面が少ない。それでも、全部薬師丸ひろ子が持って行っている映画。さすがに時代を画したアイドルは違うわ。

また、渡瀬恒彦と風祭ゆきのベッドシーンを薬師丸ひろ子が見ていたり、対立組織の北村和夫にレイプされそうになったり、組員の酒井敏也に抱きつかれたり、いろいろと危ない場面多発。これはおもしろい。

ほかは、とにかく渡瀬恒彦。こっちは本物のヤクザ。浜口物産の北村和夫と麻薬ディーラーの三國連太郎も悪役臭が激しいが、渡瀬恒彦が断然ヤクザっぽいので、ヤクザ映画になっている。

薬師丸ひろ子がグリースガンを振り回す場面、渡瀬恒彦とのキスなど、2016年の続編がどこを継いでいるかもわかっておもしろかった。一番インパクトがあるのは、やはり歌。こればかりは、薬師丸ひろ子の魅力は圧倒的。千年さんもよくやっているが、薬師丸ひろ子にはおよばない。