赫い髪の女

「赫い髪の女」、宮下順子、亜湖、石橋蓮司ほか出演、神代辰巳監督、日活、1979


日活ロマンポルノのレジェンド映画。しかし見るのは初めて。かなり狂ってる。

石橋蓮司阿藤海はダンプの運転手。車を走らせている間に拾った赤い髪の女が宮下順子。赤い髪というのは茶髪のこと。当時、髪を染めている人は珍しかったからね。原作は中上健次の「赫髪」

石橋蓮司は自分のボロアパートに宮下順子を連れて帰り、あとはひたすらやりまくる。宮下順子も、子供のことを思い出したと言ってはヤリ、亭主のことを思い出したといってはヤリ、理由はどうでもいいらしい。石橋蓮司のちんこにかぶりついたまま寝ている。

宮下順子はセックス以外にすることはないようで、料理もインスタントラーメンを煮る以外のことはぜんぜんしない。石橋蓮司がいないとガマンできないので、部屋でオナニーしている。

亜湖は工事の現場監督の娘で、石橋蓮司阿藤海に回されてしまう。処女だったとはいえ、アバズレなのだが、阿藤海に「責任とって!」と泣きつく。妊娠してるのだ。阿藤海は、「誰の子や」とトボけたことを言っているが、亜湖にしがみつかれて弱っている。とはいえ、結局二人はデキてしまい、阿藤海は亜湖に振り回されている。

とはいいながら、石橋蓮司は、阿藤海宮下順子を貸してやるのである。ここだけ照明が赤になる。最初は嫌がっている宮下順子だが、すぐに慣れて「もっとやさしうして」とか言っている。一方、自責の念にかられた石橋蓮司は、外で女とやってくるのでした。宮下順子は銭湯に行ってからわんわん言っているが、駆け落ちした亜湖と阿藤海をうらやましがって泣くばかり。結局セックスすることに落ち着くのだが。

乞食のように酒手をせびる三谷昇とか、階下で動物みたいな声を出してセックスしているヤク中夫婦など、他の役者もいい味出している。

雨でも晴れでもインスタントラーメンだけでずっとやりまくれる石橋、宮下コンビのエネルギーは驚異的。おそろしい。