UFO学園の秘密

「UFO学園の秘密」、今掛勇監督、幸福の科学出版製作、2015


幸福の科学のアニメ映画。この前の作品「神秘の法」は、2012年公開だったのでだいたい3年ぶり。「神秘の法」はかなり笑えたが、こっちは・・・。笑えないこともないが、苦笑という感じ。もちろん、製作総指揮大川隆法

日本がいきなり中国に占領される、という「神秘の法」に対して、こちらは学園モノ。全寮制高校「ナスカ学園」(=幸福の科学学園)の生徒たち「チーム・フューチャー」というのが、悪の宇宙人レプタリアン(これは「神秘の法」でも出てきた)と戦って、学園と地球を守りますというおはなし。

しかし、この映画、全体的に1980年代くらいに流行っていたUFOモノ(矢追純一とか)の世界そのまま。総裁が知ってるUFOのイメージって、たぶんそのころに見たテレビでできているのだろう。アブダクションとか、頭に変なアイテムを埋め込まれて洗脳とか、ほんとうに2015年製作の映画なのか?

学園に宇宙人がやってきて、「天才塾」という塾で生徒を洗脳って、これもどこかで見たような話。このナスカ学園、塾や学校外の教室に通うことは禁止なのだ。さりげなく幸福の科学学園の校則をアピール。ナスカ学園そのものが乗っ取られてしまうと、「ねらわれた学園」になるが、さすがにそれはまずいらしい。

レプタリアンは、やることがせこく、チーム・フューチャーの発表用資料を直前になって記憶メディアから消しちゃったりする。なんだか妖怪のしわざみたい。

「神秘の法」と違うところは、いい宇宙人(宇宙惑星連合)もいて、こっちは、ヤギの格好をしていたり、ウンモ星人とか、なんなの一体。チーム・フューチャーが、こっちの協力を得て、現世に転生する前の姿になって、レプタリアンを退治。地球と学園はすくわれた。

あと、最後に中国主席らしき人物が、アメリカ大統領からの電話に出ている。こいつもレプタリアンなのだ。この辺は「神秘の法」と同じ。続編つくりますと言わんばかりのラスト。

この映画2時間5分ある上に、途中は間延びしている。見るのは大変だ。しかし一番驚いたのは、かなり客が入っているということ。若い客もいたが、多くはお年を召した方や中年の方で、そんな人がネタ映画を見に来るとは思えないから、幸福の科学の関係者のみなさんだろう。ご感想を聞きたかったが、さすがにそれはできず。

幸福の科学の映画はソフト化しないことになっているのか?他の宗教団体はやっているのだから、真似してほしい。劇場で見ると眠くてたまらない。