ドキュメント72時間 夏の終わり 国会前の路上で

ドキュメント72時間」、「夏の終わり 国会前の路上で」、2015.10.2


NHK、こんなものを放送していた。この時期、国会前の取材なんて、理由は一つしかないわ。取材は9月3日(木)10時から。

昼間から太鼓を叩いているのは、日本山妙法寺だろう。名前は出さないようにしている。それから、司法取引ができるようにするはずだった刑事訴訟法改正案に反対する労組デモ。これは小規模。ミス・ユニバースと称するおばちゃん(白人)がいるが、NHK、おばちゃんが戦争反対と言っているのをちゃんと訳してないよ。

木曜日の夕方には、安保法制反対デモが出てきた。これは共産党ののぼりや看板の内容がちゃんと出ている。「NHKちゃんと報道しろ」と、群衆から罵声が(笑。夜の10時に出勤する官房職員が出てきて、「デモはまあ原発反対とか、ネタが変わっているだけで・・・」という反応。終電前にはさすがにデモの人もいなくなっている。ケチをつけられないように、NHKも気を使っている。

金曜日。国会職員は朝当番の人がいて、早朝から出てきている。午後はデモの時間になっていないらしく、一人でマイクで国会に呼びかけている人がいて、通行人の兄ちゃんから突っ込まれている。やはり一対一だと分が悪くてたいへんだ。一人デモの人は、サングラス、顔マスクで顔バレしないように用心している。

午後は大雨だが夕方には止んだ。デモの前には警察がわしわしやってきて、デモを規制するための柵を組んでいる。早めにデモの準備に来ているのは高校生。

デモが始まるのは夜の7時半。けっこうな人数で、戦争反対コールをやっている。この日は大集会はなく、定例の抗議活動だけなので、人数はそんなに多くはない。カメラはそっちだけでなく、デモの列には入らない人も拾っている。

土曜日、朝は散歩の人。60年安保反対闘争も見たという83歳の爺さんが出てきた。この人はデモの内容には反対らしい。Tシャツ1枚の爺さんは、デモに参加するつもりで来たら誰もいなかったので肩透かし。来る前に調べろよ。せめて夜にすればいいのに。

日曜日の朝5時半。出てきたのは銀杏拾いの爺さん。けっこう拾えるのだ。おつかれさん。


NHKがこの番組のフォーマットを借りて、安保法制反対デモのプロモーションをしようとしているのかと思ったら、ぜんぜんそうではなかった。むしろ、そのように受け取られないように非常に気配りして番組を作っている。NHKはとにかくNHK。デモの人は外側から様子を映すだけにして、デモに入っていない人ばかり拾っている。なるほどねー。