けんか空手 極真拳

「けんか空手 極真拳」、千葉真一成田三樹夫、千葉治郎ほか出演、山口和彦監督、東映、1975


空手バカ一代」の実写映画化第一弾。同名の映画もあるが、これが一番先にできた。マンガ、アニメと同レベルのむちゃくちゃさだが、これはおもしろい。

冒頭シーンには、大山倍達総裁ご本人と極真会館のメンバーが総登場。極真会館のプロモーション映画だから当然ですが。

内容はといえば、大山倍達千葉真一)が、とにかく大暴れ。「京都、円山公会堂」で行われた「第一回全日本空手道選手権」で、優勝するが、悪役洗武館会長の仲宗根(成田三樹夫)からは排斥される。

大山についていったのは、有明省吾(千葉治郎)一人だけ。その後は、多岐川裕美をパンパン扱いして強姦(パンパン扱いは、大山総裁の勘違い・・・)、怪しいガイジン日本語を話す小林稔侍に煽られてボクシング選手の米兵を倒す、お約束の牛殺しなど、やりたい放題。牛はどうみてもおとなしいのに。ほんとに牛が暴れていたら、死んでいるのは千葉真一の方だろう。

牛殺しをバカにした学生を有明がなぐりつけて、警察に逮捕。その後、総裁にもうらい下げられたのはいいけど、出てきてからまた乱暴に及び、警官隊に包囲されたあげくに暴れて射殺・・・。素手有明を射殺って、どうなってるのか。

総裁は、ヤクザの用心棒をしていて、敵ヤクザを殴り殺し、敵ヤクザの遺族に奉仕したり、また空手大会に出ようとして、仲宗根の手先に刀で襲われたり、いろいろと大変。最後は、洗武館との決闘になる。大人数で待ち伏せる洗武館を一人で襲撃。いきなり物陰から現れて、仲宗根を一撃。仲宗根、死んでる・・・。

さらに洗武館の門弟どもをなぎ倒して、全滅させる。最後に残ったのは、太極拳の達人と、冒頭の空手大会で総裁に倒された南波五段。太極拳をやっつけた後、南波五段とは相打ちに見えたが、やっぱり倒れたのは南波五段。総裁、敵が悪役だからって、殺しすぎはよくないですよ。

原作マンガの内容をムリヤリ90分足らずに圧縮しているので、原作よりさらにえらいことになっている。しかし千葉真一の技はさすが。敵もたくさん出てきて、たのしめる。90分、お腹いっぱいの映画。