幕が上がる

「幕が上がる」、百田夏菜子ほか出演、本広克行監督、フジテレビほか、2015


そろそろ上映終了の映画なのであきらめようかと思っていたが、評判はいいので、無理やり時間をつくって行ってきた。行った甲斐はあった。

思ったより、ももクロの芝居はずっとよい。前向きなキャラがももクロ向きということもあるが、ちゃんと役にはまった演技になっている。メインキャラの百田夏菜子のほか、同級生の高城れに玉井詩織、途中で加入してくる有安杏果、1年後輩の佐々木彩夏、みんな役にはいれている。

特に、演劇部顧問の黒木華。この人は前からうまいので驚かないが、本物の女優はこういうものということをちゃんと見せている。ダメダメ演劇部にやる気を出させるのは、この顧問なので非常に重要な役だが、振り切った演技。

平田オリザの原作は読んでいないのだが、この原作と喜安浩平の脚本の両方がよくなければ、ここまでいい話にはならないだろう。終わりのほうにある、百田夏菜子の演説は感動的。

ももクロ好きだということは別にして、涙を絞らせる映画。劇場で見てよかった。