イングロリアス・バスターズ

イングロリアス・バスターズ」、ブラッド・ピットクリストフ・ヴァルツほか出演、クエンティン・タランティーノ監督、アメリカ、2009


タランティーノのオタク映画。この作品のネタは、西部劇と戦争映画。

相手はナチスで、ほとんど親衛隊しか出てこない。悪者相手なので何でもあり。捕虜なんか取らないし、言うことを聞かないとバットで殴り殺す。ナイフで額に鉤十字を彫り込む場面多数。ファンタジーだから、何でもできる。

ヒトラー役の俳優は顔はちょっと似ていないところもあるが、演技でカバー。チャーチルゲッベルスも登場。ドイツ側の軍服は全部完璧な考証で、美しい。これだけでも見るかいはある。

映画館での試写会がハイライトで、ヒトラーは射殺。映画館は火の海になり、最後は爆弾で全員死亡。最後まで生き残ったSS大佐も、ナイフの鉤十字のえじき。

SS大佐役のクリストフ・ヴァルツは好演。この人だけがオスカーをとっている。ほとんどやりすぎなくらいな演技。ナチスハンターのブラッド・ピットほかは、まあどうでもいいか。

とにかくナチスはかっこよすぎでしょう。悲惨な死に方も含めていい。登場するナチス側はほとんど死んでいて、それもファンタジック。だんだんリアルっぽい戦争映画しか作れなくなっているので、娯楽作で通していることだけでも貴重。それにおかねがかかっている。劇場に見に行けばよかったわ。