ドキュメント72時間・秋田・真冬の自販機の前で

ドキュメント72時間」、「秋田・真冬の自販機の前で」、2015.3.6


この回は、秋田港にある、「うどん・そばの自動販売機」の前にカメラが待っているというもの。秋田港なんて、そんなに人がたくさんいるとは思えないし、うどん・そばの自販機は昔はあったが、今は絶滅状態のはず。だいたい、今はコンビニで売っている冷凍の調理済みうどんの方がおいしいから、そっちに行くでしょう。

と思ったら、ファンはいるもので、番組ができるくらいのお客は来ている。しかも秋田で、収録は1月16日から。つまり冬。この自販機は、外にあり、食べるところも外に壊れかけのベンチと机があるだけ。それなのに吹雪の夜でも客が来ている。

ここは、飲料、タバコ、うどん・そば、ハンバーガーの自販機がある。ハンバーガーの自販機もなつかしいわ。こんなもの、機械が可動するかどうかも問題だし、壊れても部品がないだろう。実際、自販機コーナーは完全無人ではなく、管理のおじさんが自販機コーナーのとなりに住んでいる。設置されてから40年と言っている。映っている数字では、407900個売れたことになっている。たいへんだ。しかし、管理のコスト(調理済みのうどんやそばが中に入っているから、補充が必要)などを考えると、現在、採算が合うわけはないだろう。管理人のおじさんがほそぼそとやっているのだろう。

いまどき、すごいものがあるわと驚いたが、さらに驚いたのは、現在もこの、「うどん・そば」、「ハンバーガー」、「弁当」、「トーストサンド」などの調理済み食品の自販機の所在を収集しているサイトがあること。しかもサイトの管理人は、2014年に本を出している。

「懐かし自販機~味わいの自販機コーナー」
魚谷祐介『日本懐かし自販機大全』、辰巳出版、2014

こんなものを集めている人がいることも驚くが、サイトを見ると、この自販機は残っている場所ではそれなりの人気がある。まったく儲からなければ、続いているわけはないのだが、おそるべし。

うちから行けるところにも、1台あることが判明した。とりあえず、この本は買う。自販機も営業時間内(24時間営業ではない)に行かねば。