天徳泉
「天徳泉」、杉並区西荻北4-24-5
ここは建築はそんなに新しくなく、外見はちょっとボロめだが、内部は違う。カランの数はとても多く、30近くあるのだが、休日のせいかほとんどが人で埋まっていた。浴槽は、7人くらいは入れそうな大きさだが、これもほぼいっぱい。どれだけ客が来てるんですか。さすがに東京の銭湯はおそろしい。
番台ではなく、フロント方式で、サウナの利用客からは200円取ってバスタオルを貸してくれ、ボディーソープと、リンス入りシャンプーもくれるので、これを使わせていただいた。
浴槽は41度から42度の間で、かなり熱め。自分は5分もがまんできなかった。しかし熱いのが好きな人にはよさそう。それはいいが、ここのサウナはスチーム方式。このスチームの出口が上の方にあるので、座っていると腰から下はぜんぜん熱くなく、首から上だけが熱いというまぬけなことになる。これはなんとかしてほしいもの。そういえば、サウナの客はあまりいなかった。
この銭湯の価値は、男湯と女湯のしきりにある大きなモザイクタイルと浴槽の上にある、これも大きなペンキ絵。モザイクタイルの図柄は、例によって山麓にある湖とそのとなりに建っているお城みたいな洋館。どこでもほぼ同じ図柄しか見ないので、同じ業者が作っているのかもしれない。
ペンキ絵は、春の桜が満開になっている場面が描かれている。富士山の絵みたいなはっきりした感じではなく、桜の木が風にしなって、桜吹雪が散りそうな景色。ちょっと動きのある画面だ。これはペンキ絵の職人がちょっと気合をいれている。
脱衣場においてあった、1970年代以前からあると思えるマッサージ機はちゃんと稼動していた。どこの銭湯にもよくあるのだが、ちゃんと動いているものはめったいにない。めずらしいものを見た。