瀬戸の湯

「瀬戸の湯」、広島市中区舟入川口町13-24


今年、広島市の銭湯は14軒になってしまった。去年に比べてなんと4軒減。庚午湯、勝利湯、天狗湯、中広温泉がつぶれた。正確にいうと庚午湯以外は、「休業」ということになっているが、勝利湯はスタンプラリーのカードから外れているし、天狗湯は、近所の人の話では、もう10ヶ月くらい休業が続いているというので、復活する見込みは薄い。

残り14軒も数年以内にもたなくなることもあるだろうから、今年の時点で残っているところだけ、あらためて近況を記録。

「瀬戸の湯」は、あいかわらずお客が来ている銭湯。23時閉店で、昔に比べれば早くなったが、市内の銭湯ではこれは遅い方。それだけ遅い時間でも客が来ているからやっていられる。

ここは、サウナがちゃんと熱いし、水風呂は冷たい。浴槽はややぬるめで、長湯ができる。理想的な温度設定。この設定はずっと変わらないので、安心。

しかしここの客は、いつ行っても背中にお絵かきしている客が多い。そういう客は広島市の銭湯にはどこでもいるのだが、ここは特に多い。ヤクザの人も、快適な銭湯がいいのかもしれない。駐車場は1台分しかないのだが、車で来る客は店の前の道路に勝手に車を駐車していて、ヤクザはちょっと高級な車に乗っているので、たいていすぐにわかる。

お客が来ている店はほぼ例外なく、車で遠方から来ている客が多いので、駐車場は重要だとわかる。もう銭湯といっても、ご近所サンだけで成り立っているわけではない。

市内のスーパー銭湯でも、3月いっぱいで、「やまとの湯」が潰れてしまった。これは客が来なかったからというのではなくて、親会社の経営がうまく行かなくて潰れてしまったのだが、スーパー銭湯がやたらとできてしまうと、従来からある銭湯は大変。中心部からそんなに離れていない、この銭湯でも、比較的近所に「南の風 いいとも湯」があるから、営業は楽ではないだろう。それでもなんとか集客ができているし、おじさんとおばさんはそんなに高齢ではないので、しばらくはだいじょうぶだと思うが。