赤毛のアン 31話

赤毛のアン」31話、「不運な白百合姫


夏になって、アンの髪の毛ももとどおりになった。アンは、ランスロットに愛を捧げて受け入れられずに死んでしまうエレイン姫になった妄想にふけっている。

アンと物語クラブのメンバーは、エレインこと白百合姫ごっこをしようということになる。ボートに乗って流されている白百合姫に誰がなるかでもめるのだが、これは白百合姫をやりたいのではなく、アン以外の女の子は船に乗るのがコワイだけ。アンは「赤毛の白百合姫というのはおかしい」というのだが、しかたがないので自分が、船に身体を横たえる。

女の子たちは、アンの乗った船を川に押し出すのだが、アンの乗った船は少しずつ浸水している。もともと船には底に穴が開いていたのだ。船が橋に近づくにつれ、だんだん船は水浸しになる。アンは橋の支柱に飛び移ってなんとか助かる。下流で待っていた女の子たちは、船が途中で沈んでしまったのを見てびっくり。

アンは、橋の支柱につかまっていたところに、船が来たので、大声で助けを呼ぶが、乗っていたのはギルバート・ブライス。助けてもらったのに冷たい態度しかとれないアン。しかも、ギルバート・ブライスの方から、昔のことを謝って仲良くしてくれと言ってきたのに、アンの方から断ってしまう。余計なところで意固地なのだ。

アンが見つからなくて騒いでいた女の子たちに、アンはギルバート・ブライスに助けてもらった話をする。女の子たちはロマンチックな話だと喜ぶのだが、アンは二度とそんな話をしないように言う。アンと物語クラブの女の子たちは、このことできつく叱られるが、アンはマシュウから、「ロマンスを捨ててしまうんじゃないよ」と言われてちょっとうれしくなる。


思春期の女の子の話なのに、ロマンスのないこの話。しかし、ロマンスにあこがれる気持ちだけはある。このくらいが逆に新鮮でいいのだ。