秋山和慶/佐藤俊介/広島交響楽団 ブラームス・ヴァイオリン協奏曲、シューベルト・交響曲第8番

ブラームス   ヴァイオリン協奏曲

   ヴァイオリン:佐藤俊介

シューベルト  交響曲第8番「ザ・グレート」

   秋山和慶指揮、広島交響楽団

   アステールプラザ大ホール、2014.6.27


佐藤俊介のヴァイオリンは初めて聞いた。まあ確かにうまい。第1楽章は強く弾きすぎなんじゃないのかと思ったが、よく聴くとそんなことはない。

この協奏曲では、カデンツァを自作していた。よくやった、と言いたいところだが、やっぱり普通に演奏されるヨアヒムのほうがいい。協奏曲のメロディーをいくつか使って、それっぽく仕上げているのだが、そんなにいい曲とは思えない。自作を弾こうなどという奇特な方はなかなかいないものなので、挑戦的なのはいいと思うが…。

あとの2楽章、3楽章は、けっこうよい出来。聴けてよかった。

シューベルトは、まあまあ、きちんと演奏できていた。明らかに先週のドリアン・ウィルソンの時よりいい出来。そりゃ秋山和慶が振っているのだから、そんなに失敗はしないと思う。ところどころタイミングが合っていないところがあったが、全体としてよくまとまった演奏で、傷はほとんどなし。4楽章もちゃんと盛り上がって終わった。

秋山和慶が振る時を狙って行ったほうがいいのかなあ。広島は、より好みできるようなぜいたくは言えないところなので、行ける演奏会には行くけど。