ドキュメント72時間 ”巨大書店・活字の森の歩き方”

ドキュメント72時間」 ”巨大書店・活字の森の歩き方”、2013.12.20


今日は紀伊國屋書店新宿店。120万冊の在庫があるそうだ。

書架を見るだけで、まったく本を手に取らない老紳士がいて、マイクを向けてみると、本の取次をしている人=プロの人だったりする。こういう人も来ているのがこの本屋。

開店する前から店の前にいて(ここは、開店前に店頭で本を出して売っている)、「開店すぐの、客の少ない時間の、においが好き」という客。この書店に20年以上通っている人だ。

趣味は「読書ではなく、買書、本を買うことが好き」といってのける人も。まあ、いるわ。家の底が抜けそうなことになっているだろう。

10歳で「東野圭吾のファン」と語る子供も登場。ミステリ好きはこうやって養成されていくのか。話し方も、本の探し方も大人と同じだ。自分で小説も書いたと言っている。母親同伴だ。

学校の先生が図書室に入れる本の調査のために来ていたりもする。こういう目的だと、特定分野だけでなく、全般的に回っている。半日くらいかかってもおかしくないだろう。

精神世界のコーナーで本をあさっている人は、格好も変だし、言うこともあやしい。これは取材的にはおいしいが、かなり微妙な感じだ。精神的にクラッシュして、ただいま社会を撤退中とおっしゃっている。

失業中、33歳、本を読み始めたのは最近のこと、という人は、自己啓発書のコーナーにいる。ありがちなパターンだ。この人が買ったのは、リリー・フランキー『誰も知らない名言集』。これもありがち。


せっかくの書店での取材だったのだから、本が好きな人というのはどういう人かというのを見せて欲しかったが、この番組は基本的に、「取材対象者の人生」を語らせることになっているので、本と自分語りを結び付けたい人の番組になってしまった。もったいない。本と自分語りなんか結び付けなくてもいいし、書店でそんな人を探してもしょうがないのに。