トレインスポッティング

トレインスポッティング」、ユアン・マクレガーユエン・ブレムナーほか出演、ダニー・ボイル監督、イギリス、1996


この映画、むかしむかし錦糸町にあった西武系の映画館で見た記憶があるのだが、中身はすっかり頭から飛んでいた。ビデオソフトで見てみたがほぼ初見のようなもの。

イギリスはスコットランドエジンバラ。職はなし、将来のあてもなし、というユアン・マクレガーがヤク中になり、まわりのみなさんと一緒に自堕落な生活。生活保護はもらいたいが、職にはつきたくないので、そのへんをなんとかごまかそうと必死。うまく面接に落ちてホッとする。

一念発起してクスリはやめることにするのだが、そうすると性欲はモリモリ出てくるし、シェアハウスの住人の赤ん坊は死んでしまうし、いろいろとめんどうなので結局またヤク中に戻ることになる。それでもなんとかこの生活から逃げ出したいので、怪しい商売(悪徳不動産)にかかわって、カネを稼いでロンドンに逃げようとする。結局のところ、ヤク中仲間を裏切って逃げ出すのだが、ユアン・マクレガーの頭の中身ははじめと全然変わらない。未来のない、ダラダラとしたつまらない日常があるだけ。

この映画は、ヤク中のみなさんの頭の中にあるイメージと、音楽が楽しめないと入りづらい。自分にとってはこの音楽はやっぱりなじめない。それでも、ユアン・マクレガーがクスリを探しまわる、やたら汚いトイレとか随所に見どころがあって、印象は強烈。クスリをやるほどの元気はないが、ヤク中のみなさんの荒れた生活とはけっこう共通点があるかもしれない。

この映画は、ダニー・ボイル自身が監督になった続編が作られる予定だそうだ。もうこの映画から13年たって、イギリス社会もそれなりに変わっているのだが、何ができるかちょっとたのしみだ。