バカ政ホラ政トッパ政

「バカ政ホラ政トッパ政」、菅原文太中山仁ケーシー高峰ほか出演、中島貞夫監督、東映、1976


銀座が舞台のヤクザ映画。昔からレンタルビデオ屋で、タイトルが目立っていたので借りてみようかとおもっていたが、ようやく見られた。

バカ政が菅原文太、銀座が縄張りの銀座興業の幹部。これが出所して戻ってくる。兄貴分が引っ掛けられたことで、トッパ政(ケーシー高峰)にケンカを売りに行くが、勝負は互角で逆に仲良くなる。さらに騙していた張本人を探して学生のパーティーに殴りこみ、そこでパーティーを主催していたホラ政(中山仁)とまたケンカ。こっちも、ケンカの後で逆に仲良くなり、三人は義兄弟になって、「銀座の三政」となる。

3人は銀座でビルを買って、それを足場にしのいでいこうとするのだが、それを快く思わないバカ政の兄貴分、銀座興業の社長(中丸忠雄)と対立することになる。その対立を収めようと割って入りながら、ビルの権利を頂いてしまおうとするのが、上部組織の幹部、成田三樹夫

この企みを知って、三政は成田三樹夫を急襲、権利書を奪いとるのだが、成田三樹夫はチンピラに刺殺されてしまう。

三政は、自分たちが成田三樹夫を殺したのではないことを示すために、葬儀に出ないわけにはいかない。しかし葬儀に出れば無事に帰れる保証はない。成田三樹夫の親分は、都議会でヤクザの規制条例が通るかもしれないという理由で子分を抑えているのだが、三政が葬儀に出た帰り、現れたのは中丸忠雄とその手下たちでした。

脚本には、中島貞夫のほか、笠原和夫、鳥居元宏が入っている。テンポのいいストーリーと、主役3人のキャラの描き分けで、それなりに見られる映画。中山仁がヤクザ映画に出ているのはめずらしいので、それも見どころ。なにげに美輪明宏が出ていたり、美空ひばりが歌を歌っていたりする。

ただ、どうしても見なければならないというほどおもしろいわけではない。