女囚701号さそり
「女囚701号さそり」、梶芽衣子、三原葉子、渡辺文雄ほか出演、伊藤俊也監督、東映、1972
これ初めて見たけど、おもしろいわ。梶芽衣子が、恋人で麻薬担当刑事の夏八木勲に裏切られてしまい、復讐のために殺そうとして失敗し、刑務所に放り込まれてしまうが、暴動を起こして脱獄し、夏八木勲やヤクザの親分や、いろんな仇に次々と復讐していくのでした、というおはなし。
刑務所での梶芽衣子への陰湿なイジメやら、割れたガラスの破片を所長の渡辺文雄の目に突き立てたり、なんだかんだでやりたいほうだい。渡辺文雄、もうちょっと痛がれよ…。夏八木勲のへんな髪型もいい味出してるし、同僚の女囚たちがほとんどブサイクだらけなのもよし。
そしてなんといっても梶芽衣子。「怨み節」はこれが初出だったのね。とにかく眼力がすごいわ。態度のキツさといい、復讐に生きる女囚という役へのハマり方といい、これ以上の人はいないだろう。1972年の作品なので、「仁義なき戦い 広島死闘篇」「修羅雪姫」よりもちょっと前。まあ絶頂期だ。かっこいいなあ。
女囚たちの作業はひたすら穴を掘らされているというものだが、いったい何の穴だろう。ナチスの特別行動部隊でもあるまいし。梶芽衣子はイジメの対象なので、一人だけ居残りさせられて夜通し穴掘りをさせられている。梶芽衣子もたいへんだが、看守の方もたいへんだ。そもそもこの作業、穴を掘ってるんだか埋めているんだかよくわからないのだ。
看守はやたらと囚人にライフルを撃ってるし、おかげで暴動になってるし、いかにも70年代っぽい雰囲気がたまらん。捕虜にされた看守は、女囚にレイプされてるし…。ちなみにレイプされてる看守の一人は小林稔侍。この刑務所、女子刑務所のくせに、女の看守が一人もいないなあ。
梶芽衣子は滑車で吊り下げられてリンチにかけられているが、このリンチはやや甘い感じ。最初のほうで、熱い味噌汁をかけられているところのほうがいいな。しかし梶芽衣子はイジメられればイジメられるほどきれいになる女優。さらにかっこいいのが、夏八木勲に復讐するエレベータと屋上の場面。この古いエレベータと建物、いったいどこだろう。体ごとぶつかって刺しに行ってるところがいい。無意味に日の丸がはためいているが、別にこの映画、権力反対とかそういう映画じゃないよね。そして、脱走して復讐をとげた梶芽衣子は、またまた刑務所に戻ってくるのでした。
明らかに続編を作る伏線だ。おもしろいので、すべて許されるが。
これ初めて見たけど、おもしろいわ。梶芽衣子が、恋人で麻薬担当刑事の夏八木勲に裏切られてしまい、復讐のために殺そうとして失敗し、刑務所に放り込まれてしまうが、暴動を起こして脱獄し、夏八木勲やヤクザの親分や、いろんな仇に次々と復讐していくのでした、というおはなし。
刑務所での梶芽衣子への陰湿なイジメやら、割れたガラスの破片を所長の渡辺文雄の目に突き立てたり、なんだかんだでやりたいほうだい。渡辺文雄、もうちょっと痛がれよ…。夏八木勲のへんな髪型もいい味出してるし、同僚の女囚たちがほとんどブサイクだらけなのもよし。
そしてなんといっても梶芽衣子。「怨み節」はこれが初出だったのね。とにかく眼力がすごいわ。態度のキツさといい、復讐に生きる女囚という役へのハマり方といい、これ以上の人はいないだろう。1972年の作品なので、「仁義なき戦い 広島死闘篇」「修羅雪姫」よりもちょっと前。まあ絶頂期だ。かっこいいなあ。
女囚たちの作業はひたすら穴を掘らされているというものだが、いったい何の穴だろう。ナチスの特別行動部隊でもあるまいし。梶芽衣子はイジメの対象なので、一人だけ居残りさせられて夜通し穴掘りをさせられている。梶芽衣子もたいへんだが、看守の方もたいへんだ。そもそもこの作業、穴を掘ってるんだか埋めているんだかよくわからないのだ。
看守はやたらと囚人にライフルを撃ってるし、おかげで暴動になってるし、いかにも70年代っぽい雰囲気がたまらん。捕虜にされた看守は、女囚にレイプされてるし…。ちなみにレイプされてる看守の一人は小林稔侍。この刑務所、女子刑務所のくせに、女の看守が一人もいないなあ。
梶芽衣子は滑車で吊り下げられてリンチにかけられているが、このリンチはやや甘い感じ。最初のほうで、熱い味噌汁をかけられているところのほうがいいな。しかし梶芽衣子はイジメられればイジメられるほどきれいになる女優。さらにかっこいいのが、夏八木勲に復讐するエレベータと屋上の場面。この古いエレベータと建物、いったいどこだろう。体ごとぶつかって刺しに行ってるところがいい。無意味に日の丸がはためいているが、別にこの映画、権力反対とかそういう映画じゃないよね。そして、脱走して復讐をとげた梶芽衣子は、またまた刑務所に戻ってくるのでした。
明らかに続編を作る伏線だ。おもしろいので、すべて許されるが。
