ラ・ブーム

ラ・ブーム」、 ソフィー・マルソー, クロード・ブラッスール, ブリジット・フォセー出演、クロード・ピント-監督、フランス、1980

これは大ヒットだったのは知っているが、見たのははじめて。とはいえ、ヒットしていた時のポスターや何かは見ていたので、ソフィー・マルソーは妖精みたいに可愛いと思っていた。

実際に映画を見ると…別に妖精ではないな。まあふつうにちょっと可愛いくらい。それにしてもリセエンヌといったって、13歳だろう。要するに厨房ではないか。しかしソフィー・マルソーは13歳にしてもう女である。日本の厨房にはこのマネはできない。ラストシーンでチークダンスを踊るソフィー・マルソーのとろんとした目は完全に女だ。こんな年頃から、いろいろやってたとは、いくら1980年の映画とはいえ、おそろしい。

タイトルは、パーティーのこと。パーティーといっても、子供のお誕生会とは違って、男女でチークを踊るようなパーティーだ。セックスシーンそのものが出てないだけで、このパーティー自体が半ば大人の世界。ソフィー・マルソーは、誕生日のブームのおかげでまったく地に足がつかない状態。そりゃそうだわな。

そして、ソフィーの両親(父親は歯医者、母親はマンガ家)は、それぞれ別に恋人をつくって、痴話ゲンカに明け暮れている。これも夫がよそに恋人をつくったからといって、恨みがましい話になるかというと、妻もすぐに恋人ができてしまうのである。ラブコメとはいえ、調子よすぎだろ。最後はいちおう元の鞘に収まることになってるけど…。

封切り時に見ていたら、自分とのあまりのギャップにけっこうショックを受けたにちがいない。いま見ると、かなりアホっぽいストーリーで、ソフィー・マルソーはちょっと可愛い程度だが、あまり美しすぎないくらいがよかったのだろうと思う。これで超美少女だったら、たぶん初々しい感じにはなっていないはず。

それにしても同時期の日本のアイドル映画(角川映画とか)と比べても大違い。さすがはフランスだわ。いまは日本のローティーンもこれと大して変わらないのだろうか?