MET ライブビューイング エルナーニ
ヴェルディ「エルナーニ」
指揮:マルコ・アルミリアート
演出:ピエール・ルイジ・サマリターニ
出演:マルチェッロ・ジョルダーニ(エルナーニ)
アンジェラ・ミード(エルヴィーラ)
ディミトリ・ホヴォロストフスキー(ドン・カルロ)
フェルッチオ・フルラネット(シルヴァ)
メトロポリタン歌劇場管弦楽団、合唱団、METライブビューイング
METライブビューイングの今期9作目が、「エルナーニ」。これは実演はもちろん、CDも聞いたことがなかったので、ちょっと楽しみにしていった。
エルナーニは山賊のくせに、大公シルヴァの婚約者で姪のエルヴィーラと相思相愛の仲。なので、エルヴィーラを誘拐しようとする。ところが国王ドン・カルロがエルヴィーラのもとに現れてエルヴィーラを口説きだす。エルナーニとドン・カルロが争っているところに、シルヴァが現れて二人を切ろうとするが、そこでドン・カルロは国王の名乗りをあげ、一同平伏。
エルナーニは懲りずにまたエルヴィーラをさらいに来るが、またシルヴァに捕まって切られそうになる。ところがそこにドン・カルロと兵士たちが登場。これも山賊を捕まえに来たのだ。シルヴァはエルナーニを切ろうとしていたはずが、「客人はわしの名誉にかけて守る」とか言って、国王からエルナーニを匿う。あんた、さっきまで賊を斬るとか言ってたくせに…。
しかもドン・カルロがエルヴィーラを連れ去ってしまったために、エルナーニとシルヴァは国王を切ってしまえと盟約を結ぶ。エルナーニの父の仇が国王だそうな。そこへドン・カルロが選帝侯会議で、皇帝に選出されたという知らせが来る。エルナーニの正体がただの山賊ではなく、貴族ドン・ジョバンニだったことも明らかにされ、ドン・カルロは王者の雅量でエルナーニとエルヴィーラの結婚を認めることにする。ドン・カルロ、やってることがコロコロ変わりすぎ。
おさまらないのはシルヴァで、婚約者は持って行かれるわ、面子は潰れるわで立つ瀬がない。シルヴァはエルナーニに自決を迫り、エルナーニは自刃。後を追ってエルヴィーラも死にました。ちゃんちゃん、という中身。
はっきり言って、話、めちゃくちゃだなー。まあストーリーに文句をつけても仕方ないが。ほんとにユゴーはこんな話を書いてたのか?
キャストでは、大公シルヴァ役のフルラネットが非常にかっこいい。半分禿げた銀髪、渋い声、かっこいい演技、言うことなし。エルヴィーラ役のミードは、4年前くらいにMETデビューしたばかりの新進歌手。若いくせにかっぷくよすぎのおねえさんだが、歌はうまい。エルナーニ役のジョルダーニ、ドン・カルロ役のホヴォロストフスキーもなかなかよし。そして、合唱が迫力あってよかった。
話はアホっぽいが、舞台中央に巨大な螺旋状の階段がおかれたセットはかっこいい。装置、衣装は、ちゃんと中世風になっていて、演出は時代背景に忠実なもの。ま、けっこうたのしめた。
このあと、ライブビューイングは、5月初めの「マノン」までちょっとお休み。2週間ごとに上演があると、さすがに行くのがたいへんになるので、これくらいでちょうどよし。客は20人くらいか。広島の田舎ではこんなものでしょう。おかげで、ちゃんといい席で見られてラッキー。
指揮:マルコ・アルミリアート
演出:ピエール・ルイジ・サマリターニ
出演:マルチェッロ・ジョルダーニ(エルナーニ)
アンジェラ・ミード(エルヴィーラ)
ディミトリ・ホヴォロストフスキー(ドン・カルロ)
フェルッチオ・フルラネット(シルヴァ)
メトロポリタン歌劇場管弦楽団、合唱団、METライブビューイング
METライブビューイングの今期9作目が、「エルナーニ」。これは実演はもちろん、CDも聞いたことがなかったので、ちょっと楽しみにしていった。
エルナーニは山賊のくせに、大公シルヴァの婚約者で姪のエルヴィーラと相思相愛の仲。なので、エルヴィーラを誘拐しようとする。ところが国王ドン・カルロがエルヴィーラのもとに現れてエルヴィーラを口説きだす。エルナーニとドン・カルロが争っているところに、シルヴァが現れて二人を切ろうとするが、そこでドン・カルロは国王の名乗りをあげ、一同平伏。
エルナーニは懲りずにまたエルヴィーラをさらいに来るが、またシルヴァに捕まって切られそうになる。ところがそこにドン・カルロと兵士たちが登場。これも山賊を捕まえに来たのだ。シルヴァはエルナーニを切ろうとしていたはずが、「客人はわしの名誉にかけて守る」とか言って、国王からエルナーニを匿う。あんた、さっきまで賊を斬るとか言ってたくせに…。
しかもドン・カルロがエルヴィーラを連れ去ってしまったために、エルナーニとシルヴァは国王を切ってしまえと盟約を結ぶ。エルナーニの父の仇が国王だそうな。そこへドン・カルロが選帝侯会議で、皇帝に選出されたという知らせが来る。エルナーニの正体がただの山賊ではなく、貴族ドン・ジョバンニだったことも明らかにされ、ドン・カルロは王者の雅量でエルナーニとエルヴィーラの結婚を認めることにする。ドン・カルロ、やってることがコロコロ変わりすぎ。
おさまらないのはシルヴァで、婚約者は持って行かれるわ、面子は潰れるわで立つ瀬がない。シルヴァはエルナーニに自決を迫り、エルナーニは自刃。後を追ってエルヴィーラも死にました。ちゃんちゃん、という中身。
はっきり言って、話、めちゃくちゃだなー。まあストーリーに文句をつけても仕方ないが。ほんとにユゴーはこんな話を書いてたのか?
キャストでは、大公シルヴァ役のフルラネットが非常にかっこいい。半分禿げた銀髪、渋い声、かっこいい演技、言うことなし。エルヴィーラ役のミードは、4年前くらいにMETデビューしたばかりの新進歌手。若いくせにかっぷくよすぎのおねえさんだが、歌はうまい。エルナーニ役のジョルダーニ、ドン・カルロ役のホヴォロストフスキーもなかなかよし。そして、合唱が迫力あってよかった。
話はアホっぽいが、舞台中央に巨大な螺旋状の階段がおかれたセットはかっこいい。装置、衣装は、ちゃんと中世風になっていて、演出は時代背景に忠実なもの。ま、けっこうたのしめた。
このあと、ライブビューイングは、5月初めの「マノン」までちょっとお休み。2週間ごとに上演があると、さすがに行くのがたいへんになるので、これくらいでちょうどよし。客は20人くらいか。広島の田舎ではこんなものでしょう。おかげで、ちゃんといい席で見られてラッキー。