ひろしま国際オペラスタジオ カルメン

ビゼー 「カルメン

橋爪麻里子(カルメン)、藤田卓也(ホセ)、山岸玲音(エスカミーリョ)ほか、

山岸靖演出、和田朋樹指揮、広島オペラオーケストラ、HIOS合唱団、ほか


この公演はチケット代が安かった(S席が5000円)ので、なんだか安すぎるなあと思いながら買うことにした。幕が上がってびっくり。変な字幕が映し出されるばかりで序曲が鳴らない。しかも、いきなりハバネラの場面から始まった。その後も場面は飛び飛びになっている。歌もけっこう容赦なくカット。代わりにセリフが入れられて間をつないでいる。

安かったのはこういうことがあったわけね。ほぼ2時間20分くらいの上演時間だったが、かなりメリメの原作に近づけるような改変がされていて、ふつうの上演とはかなり変わった印象。だいたい、いまどき日本語上演である。フランス語はわからなくても、カルメンは日本語では聴いたことがないので、かなり違和感が…。

歌手では、カルメンとホセはまあよし。エスカミーリョもいいか。あとはなあ。オケは30人くらいのとても小さい編成。よくとちっていた。

まあここまで改変されてしまうと、カルメンを見た気がしなくなる。女工のケンカの場面とか、飛ばして欲しくなかった。かなり微妙な感じ。やっぱり有名作品はオリジナルに忠実に上演してもらいたい。それにいまどきオペラは原語上演に決まってるでしょ。