朝まで生テレビ 大阪市長”独裁・橋下徹”は日本を救う?!

朝まで生テレビ」 「大阪市長”独裁・橋下徹”は日本を救う?!」、2012.2.28

これを見るのは時間消費のもとなのでやめようと思っていたが、結局見てしまった。まあ内容は思っていたとおり。

出演者は、上手側に橋下市長と東浩紀。下手側に香山リカ山下芳生共産党)、柳本顕(自民党)、薬師院仁志帝塚山大学教授)、池田知隆(前大阪市教育委員長、元毎日新聞記者)、吉富有治(ジャーナリスト)。ほとんど橋下にいいようにやられている。というか、橋下市長の引き立て役でしょ。

多少はましなのは、共産党くらいだが、これもいつもの「文句を言う以外に能がない共産党」の範囲を出ていない。後、ひどいのは薬師院仁志。なんだか学生運動の成れの果て左翼という手合い。議論で人を追い詰めようとして、逆に自分の印象を落としているだけ。つぎにひどいのは香山リカ。これは味方の足を引っ張っているだけ。元毎日新聞はケンカ馴れしてないので話にならない。自民党はまじめにケンカする気がない。ジャーナリストは半分橋下の応援団みたいなもので、本来反対側に座っているべき。東浩紀は、たまにツッコミを入れては橋下の援護射撃。「ハシズム」がどうのこうのという本を出した中で、内田樹山口二郎らは出なかったが、出なかっただけ知恵があったというべきだろう。

橋下は、全部の論点を自分の大阪都構想に引きつけて、自分の政策を上手に宣伝。まあ政治家だからあたりまえ。見ている人は、個別の論点で橋下の意見に反対でも、多くは橋下を有能な政治家と思っただろう。ほとんど1対6のディベートだったが、これは橋下が自己アピールのために話をもっていったものだろう。テレビが深夜帯とはいえ、3時間とって自分の宣伝をしてくれるのだから、利用しない手はないだろう。そして結果は予想通りの大勝利。橋下がケンカ馴れしていて、それだけでも優位になっている上に、反対派は勉強していなさすぎ。実務をやっている人に対して実務を知らない人がそう簡単に太刀打ちできるわけがない。「現実は違います」と具体例を出して言われればそれでおしまい。

教育改革条例では、最高裁判決が出ているので、どう言うのかと思っていたが、「東京の事案は不起立だけで処分したから、あのような判決になった。大阪は法令に従うことを宣誓させ、研修、指導を行うので、東京の事案はこちらには当てはまらない」で片付けていた。大阪で教育改革条例ができて、処分が下って裁判が起こされ、最高裁判決が出てくるのに4年どころじゃすまないから、とりあえずこれで片付けるのが最善だろう。