ブラームス 交響曲第3番ほか、外山雄三指揮、広島交響楽団

モーツァルト 歌劇「後宮からの逃走」序曲

ベートーヴェン 「交響曲第1番」

ブラームス  「交響曲第3番」


外山雄三指揮、広島交響楽団、2012.1.27 広島市文化交流会館


これが広饗の1月の定期演奏会。めずらしく外山雄三が来た。プログラムもそこそこよかったので行ってきた。客席の入りは、1階は9割以上埋まっていて、2階は3割くらいだったので、いつもよりはほんの心持ち、入りがいいかなという感じ。

モーツァルトでちょっと客席をあたためた後、ベートーヴェンの1番。これはよかった。ちゃんと締まった演奏になっていたと思う。広饗もやればできるじゃん。

と思ったら、次のブラームスがいまいちな出来。というか、これは外山雄三が悪いだろう。非常に速いテンポ、色彩をつけない、あっさりしたブラームス。というか、ブラ3のちょっとロマン派的で感傷的なところを全部こそげとったような印象の演奏。筋肉質のブラームスがいいと思ってやったのだろうか。しかし、これではまるでブラームスの干物みたいなもの。それにいつもに比べればトチリは少なかったとはいえ、やっぱり肝心な所で音を外していたし。

外山雄三N響でこんな演奏をやったら顰蹙ものだろう。客演だからって、あまり実験はしないでほしい。

2012年度の広饗の定期演奏会プログラムがプリントされていたので見てみたが、4月からスクリャービンの1番でのけぞった。5月はシベリウスの3番、6月がフランクの交響曲、7月はドヴォルザークのスラブ舞曲集。まあ、いつもの定食じゃないものもたまにはいいと思うが、その後もホヴァネスの交響曲第22番だとか、メシアン「トゥーランガリーラ交響曲」ほか、こんなことやってて客は来るのか?というプログラム。東京の楽団でもこれでは大変そうだが、ましてここは田舎。どれだけ客が入るのか、心配になってきた。まあ、逆にちょっと聴きたい気もしてきたけど。